謎・8：実際に履けるシンデレラの「ガラスの靴」「金の靴」があるって本当？

ドレス姿に変身したシンデレラが、最後に魔法使いから手渡されるのは、とても素敵な靴。

その靴は、

ペロー版では「ガラスの靴」、

グリム版では「金の靴」、

と言われています。

川田雅直 著：書籍『世界のシンデレラ』（2019 PHP研究所）より

ガラスでできた靴も、金でできた靴も、実際に履いたことがある人は、いないのではないでしょうか？

お話の中だけに存在する靴、ですよね。

でも、できることならシンデレラのように、ガラスの靴や金の靴を、履いてみたいなぁ・・・

そんな夢や憧れを持つ方も多いのでは。

その夢、実は叶えられるのをご存知ですか？

私たちプリンセスミュージアムでは、実際に履ける「ガラスの靴」を作りました！

シンデレラが落としていったガラスの靴。

国中の娘達に靴を履かせるようにとの王子の命によって、シンデレラの住む家にもお付きの人がやってきます。

姉達の後に、シンデレラもガラスの靴に足を入れると・・・ぴったり！

シンデレラ物語で一番盛り上がるこのクライマックスシーン。

再現できたら、みんなの夢が叶うのでは！との想いで、私たちは「実際に履くことができるガラスの靴」の制作を実現。

そして展覧会やイベントの開催時には、このシーンの再現コーナーを設置しています。

ここに来ればあなたは「ガラスの靴に足を入れるシンデレラ」になれるのです。

「ガラスの靴」を作ってくださったのは、吹きガラス職人の中村昌央さん。

その高い技術力で、実際に履けるガラスの靴を再現してくださっています。

そしてもうひとつ、「金の靴」も制作が実現。

こちらは岩繊維の専門家で原子力機構の深澤裕研究主幹監修のもと、ストーンファイバー社さんが織物と技術提供をしてくださり、文化服装学院ファッション工芸専門課程 シューズデザイン科の有志のみなさんが作ってくださいました。

黄金に輝くこの繊維は、実はガラス繊維でできた素材。糸にすると金色に輝く布で作られています。

ある意味「金の靴＆ガラスの靴」の融合とも言えますね。

ウクライナで作られたこの素材では航空宇宙分野で実用化されていて、放射線防護材としても着目されている、すごい素材なんだそうです。

でも実は・・・ごめんなさい。

この金の靴はガラス繊維があまりに繊細なため、人が履ける大きさに作られてはいますが、再現コーナーでも着用はできないようになっています。

展示していますので、どうぞじっくりご覧になっていただきたいです！

素晴らしい技術を持ったみなさんのお陰で実現することができた、実際に履ける「ガラスの靴」＆「金の靴」。

どうぞシンデレラの気分を体験しに、私たちプリンセスミュージアムの展覧会やイベントにいらしてくださいね！

お待ちしています！

「ガラスの靴を履いてみたい・・・」そんな夢を、夢で終わらせない、シンデレラのように！

原案／シンデレラ研究家 川田雅直

文・構成・デザイン／米山美穂

◆「シンデレラの謎と秘密」を読みたい方はコチラ

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