私たちの特別な存在「エリザベス女王」

この度のエリザベス２世女王のご逝去に心より哀悼の意を表します。

私たちプリンセスミュージアムにとってエリザベス女王は特別な存在です。

実は私たちの所有するコレクションにはシンデレラだけではなく、エリザベス女王のものもたくさんあるのです。

私たちが初めて展覧会を行ったのは2015年の「プリンセスドリーム展」。

この時は本当に初めての経験で、手探りの状態で開催をさせていただいておりました。

（会場は横浜人形の家／横浜ドールミュージアム）

所有しているコレクションの全容を自分達でも把握しきれていない状況で、今のようにシンデレラのコレクションが一番たくさんある、ということもわかっていませんでした。

そのためタイトルもシンデレラに限定せずにプリンセスとなっています。

プリンセスドリーム展では、シンデレラだけでなく、白雪姫、眠れる森の美女などの「物語のプリンセス」展示と、「実在のプリンセス」としてエリザベス女王のコレクションも多く展示をしていました。

エリザベス女王だけでなく、ダイアナ妃やチャールズ皇太子など英国王室コレクションも一緒に展示しました。

2016年「プリンス＆プリンセス展 〜語り継がれる幸せの魔法〜」（東京富士美術館）では、エリザベス2世女王のコレクションを中心に、エリザベス2世女王の両親であるジョージ６世国王とエリザベス１世王太后、エリザベス2世女王の妹のマーガレット王女、エリザベス2世女王の子どもチャールズ皇太子とアン王女、さらにダイアナ妃までイギリス王室にまつわるコレクションを揃えて展示しました。

またモナコ王妃 グレース・ケリーのコレクションも展示し、盛りだくさんの内容となりました。

これらの「実在のプリンセス」と、シンデレラ、白雪姫、眠れる森の美女などの「物語の中のプリンス&プリンセス」の２部構成で、貴重な挿絵本や、再現衣装、絵画、写真、宝飾品等の関連作品をご紹介しました。

どのような状況におかれてもあきらめない勇気と強い心で、多くの人びとに希望を送り続けてきたプリンス&プリンセスの魅力を、物語と実写の両方からお楽しみいただける展示会となりました。

また、2018年の京都国政映画祭に参加した際は、特別上映会を開催し「エリザベス女王の特別映像」を上映しています。

特別上映会「シンデレラ・プリンセス特集」では、プリンセスミュージアムオリジナルのシンデレラアニメーション映像の上映に加え、1953年 イギリス エリザベス2世の戴冠式の貴重な映像を上映。

1953年6月2日にウェストミンスター寺院で行なわれたエリザベス女王の戴冠式。

その模様はイギリス連邦内だけでなく、当時の最新メディアであるテレビにより、世界各国に中継されました。

おかげさまで満席となり、たくさんの方に楽しんでいただくことができました。

女王コレクションの展示は行ないませんでしたが、シンデレラコレクションの展覧会も同時開催しました。

上映会、展覧会共にワコールスタディホール京都さんで行ないました。

そして大阪でも、エリザベス女王のコレクション展示を行ないました。

2018年に大阪・梅田のヒルトンプラザ・ハービスプラザ合同で開催された「世界に愛されたプリンセス展」 です。

エリザベス女王だけでなく、グレースケリーなど実在するプリンセスの雑誌や新聞、レコードをはじめとした貴重なコレクションや、彼女たちにまつわるストーリーを紐解きました。

また、シンデレラ、白雪姫や美女と野獣など物語に出てくるプリンセスまで幅広くフォーカス。

100年前に実際に使用されていたガラス板に描かれた絵をランプの明かりで壁に投影させるランタン投影機など、めったに出会うことのできない希少なアイテムも展示しました。

館内のさまざまな場所でコレクションの展示行ない、ぐるっと歩きながら楽しんでいただける構成でした。

ちょうどクリスマスシーズンの時期でキラキラしたイメージともぴったりでした。

この時にもエリザベス女王の戴冠式の映像を上映させていただきました。

私たちが所有しているたくさんのコレクションからは、威厳と気品に溢れ、ユーモアでチャーミングだったエリザベス女王の姿をとてもよく感じられます。

ジュビリー品の美しさももちろんですが、笑顔の素敵な女王の写真や映像にはとても魅了されます。

そんな女王の素敵な魅力にたくさんの方に触れていただけるような展覧会を、また開催できたらと思っております。

ぜひ、多くの皆さまにまたコレクションをお披露目できる機会がありますように。

エリザベス女王のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

どうぞ安らかにお眠りください。

これからも私たちにとって特別な存在です。